CP Academy/CP(チャレンジプロデューサー)アカデミー CP Academy/CP(チャレンジプロデューサー)アカデミー
トップページ
NPO法人ETIC. お問い合わせ
CPアカデミーとは? カリキュラム 講師 講座レポート 受講生募集


(文責:大林広樹)
 

アセスメントシートに記入した数字から見える、地域の本質的問題は何か。「人口が少ない」「魅力のある仕事が少ない」「高齢者が多い」「流出人口が多い」…。受講生の口から次々と地域の問題点が飛び出す。

「『なんとなく気になる』ではなく、なぜそれが問題なのか、その状況を放置するとどんな影響が生じるのか、どのような点で、どんな人が困るのかという視点で考えよう」と講師の木島氏。

 
「労働力人口が低いと何が問題なのですか?」
 
  受講生 大野さん:
山形は、高齢者の割合が増え続け、労働力人口の割合は全国45位。仕事人が減り、税収も減り、地方債を返すこともできない。問題が起きたときにお金も回せない。
  講師 木島氏:
それは山形という行政区分で見たときの数字。一つの解決策として、宮城と合併する方法もある。東北地方は以前から道州制に前向きだ。
地方債は一般庶民に直接的には関係ない。本質的なのは、さくらんぼや米沢牛をつくり、育て、継承する人がいなくなり、地域の伝統産業・文化が消滅することではないか。
 
 
「若年人口が流出することの何が問題なのですか?」
 
  受講生 大野さん:
東北芸術工科大学では、8割が山形県外に就職し、2割が県内に残る。ものづくりを学ぶ人が多いが、そういう仕事が山形に少ないから、残りたくても残れない。
  講師:木島氏:
例えば、沖縄県では、県の補助するインターン事業の約8割は県外インターン。若者はそこまで沖縄に残らずに東京で働いて、揉まれて来いという方針。むしろ、大企業などで経験をつんだ人たちに戻ってきて働いてもらったほうが地元産業も活性化し、税収も上がるという考え方。そういう視点もある。
 
 
「高齢化することの何が問題なのですか?」
 
  受講生 田中さん:
そのような地域で高齢者ばかりになったとき、介護では誰が面倒を見るのか。
  講師 木島氏:
介護を必要とする人がまちに多く集まっているなら良い介護マーケット。大手が参入するだろう。ビジネスは、ペイできれば成り立つ。ニーズが高く、かつ地元にヘルパーがいないのならば、東京で若者を雇い派遣するモデルも成り立ちうる。
アメリカのマイアミやフロリダでは、70年代からリタイアした高齢者を誘致して高齢者の街をつくった。若者も集まり介護ビジネスが盛んだ。反面、伝統文化が廃れた部分はある。元々大富豪の邸宅がたくさんあり、壁画を描く芸術家たちが多くいたが、取り壊され介護施設に。
人口構造など状況が変われば、新たな問題もおきてくるだろう。企業が参入するほど成り立たず、ニーズが満たせないなら問題。介護CPなどCPの出番だ。
 
 
「数値が『高い』『低い』。だから何なんだ?からの脱出法」
 
  講師 木島氏:
「高いからさらに高めよう」というアプローチや、「高すぎるから別の分野に移行しよう」というアプローチもある。逆に低いときは、「低いから、すぐに解決して高めよう」というアプローチや、「低すぎるから業態転換し、別分野に取り組もう」というアプローチもある。
 
 
「統計による裏づけをとっておく利点」
 
  講師 木島氏:
@ 地域へのファーストコンタクトに使える
何の情報もないまま「やりたい」と飛び込んでも「すでにやっている」と門前払いだ。情報を持った上で「それはわかっている。でも、その上でこうだからこれをやりませんか?」と説得力をもって提案しよう。

A 行政案件を取りやすくする

CP事業を1〜2年目から上手にやっていくには、行政のスタートアップ支援(地方の方が受けやすい)の活用も欠かせない。申請書には、なぜこのまちか、なぜこの事業かを書く。データを効果的に出すことで説得力が増す。

B 先入観を捨てられる

「滋賀では、少子高齢化が実はそこまで進んでいない」など受講生の驚きの声があった。思い込みを排すことで「この分野のCPは滋賀では申請できなそうだ」ということもわかる。
 
 
「統計オタクになるな。数値から仮説へ。仮説から現場へ」
 
  講師 木島氏:
プランが全く無いまま闇雲に数字を集め続けてもきりがない。数字を暗記する必要もない。
大切なのは数字から何かを読み取り、「Why?」を繰り返しながら、仮説を立てること。それをもとに、今度は地域の人とコミュニケーションをとる。
 
 
  講師 木島氏:
中心市街地系の補助は7省庁にある。国や自治体でどんな支援メニューがあるか、普段から感度をあげておさえておくこと。社会貢献に関心のある企業に「イメージアップに使ってください」と接触する方法もあるが企業より行政のほうがアプローチしやすい。
 
 
「プロデューサー」に関する視点
 
  講師 木島氏:
リーダーたるもの何が必要だから何を学ばないといけない、ではなく、彼らたちがこれまでどんな出来事を経験し、何を学んだかについて見る新しいアプローチが有効。すると彼らは失敗や対立から学んでいることが多い。人工的に対立を起こすわけにもいかないので難しいところだが、研究は続いている。
 
 
「システム」に関する視点
 
  講師 木島氏:
同じ組織で有給・無休職員が併存するのは難しい。勤務体系がはっきり違えば併存も有りうるが、なんとなくでは軋轢が生まれる。
 
 
「事業モデル」に関する視点
 
  講師 木島氏:
スウェーデンの保険会社「スカンディア社」の経営モデルでは、人的資本、組織資本、顧客資本の三視点で事業・組織を見る。どこの資本が強い組織を作るか。地域ビジネスでも重要なモデルだ。
・人的資本中心型 → コンサルなどに多い。
コンサルは、仕事のプロセスは個人でまちまち。一人ひとりの人的資本の強さで勝負。しかし、辞められたら終わり。CPもこのタイプの組織はリーダーが倒れたら終わり。
・組織資本中心型 → メーカーなどに多い。
メーカーは、在庫を抱えないしくみやカイゼン活動などの安定した業務プロセス、つまり「組織資本」の強さで勝負している。
・顧客資本中心型 → ネット企業などに多い。
顧客の数と質、接触の仕方など、顧客資本の強さで勝負している。
 
● まとめと次回に向けて
仮説をもとに、現場に出よう。ミクロなアプローチで、現場は何に困っているのか、本質的課題が何かを掘り下げて探り、事業イメージを膨らまそう。

企業、大学、NPOなど、アプローチしてみたい、協働してみたいアクターを探し数個リストアップ。アポが取れればヒアリング。取れなければ情報収集を。

※講座の情報をメールで配信をしています。ご希望の方は、メールニュースにご登録ください。

講座レポート
7/18 体験講座
「CPのほんとうのところ」

8/5 第1回 講義録
「地域リサーチの基礎」

8/26 第2回 講義録
「地域の資源を編集してみよう」

9/16 第3回 講義録
「地元企業・団体の抱える課題を書いてみよう」

10/28 第4回 講義録
「インターンシップの実際」

11/11 第5回 講義録
「CPとして起業するために考えること」

CP Academy/CP(チャレンジプロデューサー)アカデミー   運営団体
Copyright(C) CP Academy. All rights reserved.