伝統工芸の町に新しい風を吹き込む学生店長 福島県の会津美里町に、山形の大学から一人の学生が店舗改装のためやってきた。 開店休業状態の窯元の店舗が、月に30万を稼ぎ出す店舗へと変化した。
▲改装前 ▲改装中
▲改装後
●大学生の手で、使われていなかった店舗がよみがえった。 「会津本郷焼(※)」という焼き物が盛んな町、福島県会津美里町で、 山形の東北芸術工科大学の学生が会津本郷焼窯元の店舗改装と運営にインターン生として参加した。 改装前は、しばらく使われておらず収入がなかった店は、 現在は、月に30〜40万を売り上げ、店は活気を取り戻し始めた。 ※会津本郷焼…400年の伝統がある、東北最古の伝統工芸品。
●地域の人の期待がインターン生を成長させた。 改装した店舗の店長を務める佐藤君は、山形にある 東北芸術工科大学でデザインを学んでいる。 株式会社明天が実施した2005年夏の「芸術系まちづくりインターン」で、3週間 会津美里町に住み込み株式会社琉紋焼の店舗改装インターンに参加した。 福島の伝統工芸産業が廃れていく町で、学生が他県から十数人も、 それも住み込みで、衰退しつつある焼き物産業へのインターンに参加した事実は、地域の人々にとって驚きとなり、 それから期待へと変わっていった。 佐藤君は、テレビや新聞の取材を他のインターン生とともに 多数受けるうちに、次第に地域からの期待を感じ始め、 「会津を盛り上げる」ことに当事者意識を持ち出した。
●社長との二人三脚が店舗改装の成功の鍵! 店舗改装成功の影には、受け入れ企業である流紋焼の社長弓田さんとの明確な役割分担があった。 夏休みのインターン後から、岱玄窯の改装が始まる 春休みまで、打ち合わせのために、月に一回程度、 会津を訪れ、店舗改装のコンセプトをじっくり話した。 改装が始まってからは、弓田さんが改装業者の紹介や 最初のやりとりを引き受け、その後、佐藤君や他の インターン生に引き継ぐという形をとった。 店舗改装は店のコンセプトづくりから、商品の見せ方 ポップ作り、チラシ作り、展示会の企画まで インターン生に全てまかされ、弓田さんは時々 相談にのる程度だったという。『明確な役割分担』と『信頼して任せる』という姿勢がインターン生を大きく成長させる鍵となった。
●インターン受け入れの動機 社長である弓田さんは、所有する店舗の改装をしたいとは 思っていたが、手がつけられていない状況だった。 そこに、会津の窯元でのインターンをコーディネートする株式会社明天 から窯元インターンについての話しを聞き、店舗改装と共に、 会津で若い人のチャレンジできる場を作り、地域の活性化に 貢献できるならぜひ協力したいということで、インターンを受けいれた。