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トップページ >人材育成レポート> 大学で学んだ技術をいかし、伝統工芸の町でインターン(福島県会津)
地域での長期実践型インターンシップに参加し成長した学生の
事例をご紹介します。
伝統工芸が生業の地域で「ものを作る責任」を学び、学生は地域への恩返しを始めた。
400年伝統工芸が根付いてきた地域で、漆芸専攻の学生が、計3回のインターンに挑戦した。2度の空き工房改装・店舗化作業を通し、地域の人々やまち並みに惚れた学生は、3回目のインターンで地域への恩返しを始めた。

 


理想の店舗にするには、窯元への入念なヒアリングが欠かせない

内田さんらインターン生により、工夫が凝らされたディスプレイ。

地域の方たちとの交流は、住み込みのインターンならではの楽しみの一つである。

 

 

●1回目のインターンで、伝統工芸を生業とする地域に惚れる

漆芸専攻の内田さんは、自分の店を持つという夢に向け、初めてのインターンに挑戦した。

東北最古の窯業の産地である、福島県会津美里町本郷地区にある窯元で空き工房の改装作業を行うことになったが、そこで「伝統工芸品が、叩き売りのようにして売られている」ことに驚く。

窯元の有する即売所は、団体の観光客が10分ほどで効率よく買い物できるように作られていた。内田さんは「プライドを持って売ってほしい」とあえて商品数を減らし、1つ1つの商品の全体像が見えるディスプレイに変えた。

インターンを進める内に、刺激を受けた即売所の方が進んで掃除や塗装を行う姿に、喜びを感じたという。「また本郷に帰ってきな。」と声をかけてくれ人々と、会津本郷焼の美しさを際立たせるまち並みに惚れた彼女は、2回目のインターンを決める。

 

●2回目のインターンで、「ものを作る責任」を学ぶ

2回目のインターンでは、ギャラリーも兼ねた店舗の立ち上げをチームで行った他、大学で学ぶ漆芸の技術を生かして、1人で白無垢の机に漆を塗る仕事を任された。

張り切って製作を始めた内田さんだったが、作業中に、生乾きの漆で受け入れ企業の方がかぶれてしまうという事件が起こる。自分の作ったもので人をかぶれさせてしまった、とショックを受けた内田さんは、改めて漆の性質について調べる中で、自分の作った作品の安全性など、「ものを作る責任」について深く考えるようになった。と同時に、伝統工芸の生業の厳しさを知る人々が言ってくれた「今の内に失敗しておいて良かったね」という言葉は胸に響いたという。
結果的に、この机は弓田社長からも「内田のセンスが見え隠れする、すごいものだ。」と言われる出来栄えで、同年夏にも内田さんは机の漆塗りを再度頼まれることになった 。

 

●3回目のインターンで、地域への恩返しを始める

2度のインターンを通して、インターン先の会津本郷町の人とその町並みにほれ込んだ内田さんは、「焼き物の里“本郷”の魅力を、多くの人に伝えたい!」と考え始めた。

自ら「"焼き物の里"本郷の歩き方」冊子を発案し、作成にとりかかるとともに、これまでのインターンをコーディネートした株式会社明天で、「伝統工芸で産地を活性化する」という一回り大きな視点のもと、3度目のインターンに挑戦することを決めた。「を受け入れ、多くの気づきを与えてくれた地域に恩返しがしたい」と語る内田さんの地域への恩返しは始まったばかりだ。


プロジェクトの概要
●プロジェクト 店舗改装プロジェクト (窯元の空き工房の改装及び店舗化)
●業務 ・窯元の空き工房の改装および店舗化にあたっての、企画
・窯元の空き工房の改装および店舗化にあたっての、改装作業
・机の漆塗り
●成果 ・受け入れ企業スタッフのの固定観念が覆され、作る商品の幅が広がった。 (芸術的に優れたものを学生が作ると、企業は売りたいと思う。そういう意味で売っていいものを増やしてくれた)。
・ひとりのインターン生によって、平均年齢の高い伝統工芸の現場の雰囲気がガラリと変わった。

  受け入れ団体情報
●会社名:株式会社流紋焼
●従業員:20名
●事業内容: 会津本郷焼、陶磁器製品の製造と販売。
●URL:http://www.ryuumon.co.jp/
 

●インターン受け入れ動機

弓田社長は「学生の社会体験とあわせて産地を活性化する」というこのインターンの狙いに半信半疑ながらも、芸術系の学生が「大学で学んだ技術を、仕事として社会で生かしていけるか」を、確認できる場を提供したいと思い、インターン受け入れを決めた。


  インターン生の紹介

●名前 : 内田 宝花
●大学名 : 東北芸術工科大学 芸術学部 美術科 工芸コース 漆芸専攻
●インターン期間 : 4ヶ月間(合計)

 

●このプロジェクトを選んだ理由

このプロジェクトのリーダーになった大学の先輩に、一緒に店舗改装をやらないかと声をかけられた。内田さんはドイツで自分の店を持つという夢があったので、空き工房が改装に至り、店舗化する一連の流れを経験しておきたいと考え、このプロジェクトを選んだ。

●インターン後の変化や次のチャレンジ

2月完成を目標に、町の窯元や、本郷のまちが持つ魅力的なポイントなどを載せたマップ作りを行う。またよそものならではの新鮮な視点を期待され、「美里町観光会議メンバー」としても活躍する。

(取材・執筆 吉野 実岐子)

 
長期実践型インターンシップとは?
若者が3ヶ月以上の長期間、企業の実践的な現場で働くこと。
 
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 この事例のコーディネーター
 
 
 
 
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